2008-11-16から1日間の記事一覧

「安心社会から信頼社会へ」 山岸俊男 4

一般知能因子 「頭の良い人は、どんな知的活動でも優れている」という考え方を、一般知能因子と呼ぶ。ただ、いまの心理学では一般に「知能はいくつかの質的に違う知能に分かれている」と考えるのが一般的。 多重知能 知能の質的な違いについては昔から研究さ…

「安心社会から信頼社会へ」 山岸俊男 3

高等教育と一般的信頼 ロッターの研究では、対人信頼尺度と、大学の入試の成績には相関が無かった。筆者の調査では、教育年数が多い程一般的信頼が高いことがわかった。 また高校卒業時の年数と、大学卒業時の年数で、信頼が大きく上がっている事がわかった…

「安心社会から信頼社会へ」 山岸俊男 2

日米比較 統計数理研究所の調査 人は信頼できる 人は自分を利用しない 人は他人に役立とうとする 日本 26% 59% 13% 米国 47% 62% 47% 米国の方が信頼が高いことが示される。 それは社会的ジレンマの実験でもわかる。社会的ジレンマの実験で一般的に言えるこ…

「安心社会から信頼社会へ」 山岸俊男 1

社会資本としての信頼 90年以降信頼についての研究が盛んになった。 一般的信頼は民主的政体と効率的な自由主義経済の基礎となると考えられているが、西欧社会では、その一般的信頼が急速に低下している事に警鐘がならされている。(ロバート・パトナムの研究…

「まっとうな経済学」 ティム・ハーフォード 2

個別価格 カプチーノに450円はらってもいいと思ってる客A カプチーノに150円はらってもいいと思ってる客B がいるとする。 価格>450円 の場合,AもBも購入を行わない。店の売り上げは0である。 価格=450円の場合、Aは購入するが、Bは購入しない。売り上げは450…

「まっとうな経済学」 ティム・ハーフォード 1

コーヒー コーヒーの原価は非常に安い。それに比べるとコーヒーの値段は高く見える。 しかし、それでも商売は成立する。コーヒーショップの利用形態を考えると、もっと安いコーヒーを探してウロウロするような事は考えにくい(取引費用)。その時間を労働にま…