「完全独習 統計学入門」 小島寛之 2

  • 株取引の指標では収益率の平均値だけではなく、標準偏差も大切である。
  • 株を購入するときは、収益率の平均値を標準偏差1個分下回る収益率になる事を覚悟しておいたほうがいい。
  • 株を購入するときは、収益率の平均値を標準偏差2個分下回る収益率になることはあまり心配しないでいい。
  • 投資における選択はハイリスク・ハイリターンかロウリスク・ロウリターンの商品の選択になる。性質の違いであって優劣の違いではない。
  • 同じ平均収益率なら標準偏差が小さい方が良い商品である。同じ標準偏差なら平均収益率が大きいほうが良い商品である。
  • 金融商品の優劣を比較するのにシャープレシオという考え方がある。これは「(Xのリターン-国債利回り)/Xのリスク」で求められる。シャープレシオの高い商品の方がよい。

正規分布は自然や社会に最もよく見られる分布である。たとえば身長のデータやコイン投げで表の出る枚数のデータなどに見られる。

標準正規分布は、平均値=0、S.D.=1である。
一般正規分布のデータは、σ * (標準正規分布のデータ) + μ で得られる。

  • 平均からS.D. 1個以内の範囲のデータの相対度数は0.6826
  • 平均からS.D. 2個以内の範囲のデータの相対度数は0.9544
  1. 標準正規分布の95%予言的中区間は-1.96〜1.96である。
  2. 平均値がμでS.D.がσの正規分布の95%予言的中区間は、μ-1.96σ〜μ+1.96σである。
  3. データxが平均値がμでS.D.がσの一般正規分布のデータであるとき、z = \frac{x - \mu}{\sigma}という計算をすると、データzは標準正規分布のデータになる。
  4. データxが平均値がμでS.D.がσの正規分布に従う場合の95%予言的中区間-1.96 \le \frac{x - \mu}{\sigma} \le 1.96を解いて得られる範囲である。