ミクロ経済学 戦略的アプローチ 梶井厚志 松井彰彦 3 裁量かルールかー展開形表現
バックワードインダクション
もし、参入規制があったとしたら、参入企業は常に「不参入」になり、
既存企業は「高価格にすれば1500,低価格にすれば600」なので高価格にするのが筋となる。
参入規制が無いとき
- 既存企業が高価格にしたら、参入企業は「参入なら250、不参入なら0」なので参入が筋となる。
- 既存企業が低価格にしたら、参入企業は「参入なら-200、不参入なら0」なので不参入が筋となる。
すると
- 既存企業が高価格にすれば参入企業は参入で、既存企業の利得は250
- 既存企業が低価格にすれば参入企業は不参入で、既存企業の利得は600
つまり既存企業は低価格にするのが筋となる。
このような推論の仕方をバックワードインダクションと呼ぶ。
- サブゲーム(部分ゲーム)
- ある意思決定点から出発してそこから先の部分だけを切り取ったときにそれ自体ゲームの形をしているもの
次のことがすぐにわかる。
- 左のサブゲームでは参入した方がいい
- 右のサブゲームでは参入しない方がいい
そこで、それ以外の選択肢を切り落とす。
こうなると既存企業の選択肢は自明である。
既存企業は「低価格」をとる。
バックワードインダクションの解は(低価格、(参入、不参入))
