記憶の三箇条
- 何度も失敗を繰りかえして覚えるべし
- きちんと手順を踏んで覚えるべし
- まずは大きく捉えるべし
脳の可塑性
脳は変化をしたら、その状態を続ける性質を持つ。それは神経回路のパターンが変化することで成り立つ。神経細胞は複数の記憶で使いまわされ、記憶は相互作用する。それ故に記憶は曖昧だが連想も出来る。
- 長期増強(LTP)
- 海馬のシナプスにテタヌスという高周波をあてるとシナプス伝達の効率は上昇し、この現象は刺激の後、長時間持続する現象の事:
ちなみにθリズムの高周波を連続的にあてるとLTPを誘導しやすい。
AMPA受容体とNMDA受容体は、ともにグルタミン酸の受容体である。
- AMPA受容体は通常のシナプス活動で使われ、ナトリウムイオンを通す。
- NMDA受容体はテタヌスが来たときだけ使われ、カルシウムイオンを通しAMPA受容体を増やす。
ネズミの実験で学習能力とLTPには正の相関があることがわかった。NMDA受容体やカルシウムセンサーのないネジムを作ってみたら記憶力が悪かった。
LTPの誘導で金魚への記憶の植え付けにも成功した。
長期抑圧(LTD)という逆の現象も確認されている。
情動が作るLTP
動物にストレスを与えるとホルモンのバランスがくずれLTPが起きにくくなる。
アルコールもLTPを弱める。
海馬の隣りにある扁桃体が情動をうみだしている。扁桃体が活動すると海馬のLTPも大きくなる。