「完全独習 統計学入門」 小島寛之 6

標本分散

標本から計算される分散を標本分散と言う

標本分散の求めかた

  1. 標本平均を計算する
  2. 各標本から標本平均を引いて偏差を作る
  3. 各偏差を2乗して合計し標本数で割り算する

標本分散 s^2=1/n Σ(偏差)^2

自由度nのカイ2乗分布をするV

標準正規母集団からn個の標本x_1,x_2,\cdots,x_nに対して、それらを2乗して合計し
V=x_1^2 + x_2^2 + \cdots x_n^2
のように統計量Vを作ると、Vは自由度nのカイ2乗分布をする。

カイ2乗分布をするVは0以上の値しかてこない。また0に近いところの数値の相対度数が大きく、0から離れる数値の相対度数は急激に小さくなる。

一般正規母集団からカイ2乗分布するVの作り方

母平均μ、母標準偏差σの正規母集団からn個の標本x_1,x_2,\cdots,x_nを観測し、V=(\frac{x_1 - \mu}{\sigma})^2+(\frac{x_2 - \mu}{\sigma})^2 +  \cdots + (\frac{x_n - \mu}{\sigma})^2
という形でVを計算すると、統計量Vは自由度nのカイ2乗分布をする。

母平均μが既知の正規母集団からのn個のデータから、母分散\sigma^2を95%の信頼区間を推定する方法

  1. n個のデータからVを計算する。V=数字/\sigma^2となる。
  2. 自由度nのカイ2乗分布の95%予言的中区間を図表からa以上,b以上という形式で求める。
  3. a≦数字/\sigma^2≦bという不等式を立てて\sigma^2に関して解く。