ミクロ経済学 戦略的アプローチ 梶井厚志 松井彰彦 3 裁量かルールかー展開形表現 4
裁量かルールか
- 政府は企業に競争力をつけてほしいと思っている。政府(低コスト)>政府(高コスト)
- 企業は保護してもらいたいと思っている。
- 低コストで自由競争に生き残れるなら、効率の点から自由参入が望ましいと政府は考えている
- 高コストで自由競争に生き残れない状態で、自由参入のもと企業が倒産するのは政府にとっても企業にとっても最悪のケース
裁量のケース
- 企業が努力大低コストを選択したとき、政府は自由参入にする。このときの企業の利得は1
- 企業が努力小高コストを選択したとき、政府は規制する。このときの企業の利得は3
よって企業努力小高コストを選び、政府はそれを受けて参入規制し、その結果、社会厚生は悪化する。
ルールのケース
- 政府が規制を選んだとき、企業は努力大高コストにする。このとき、政府の利得は0
- 政府が自由参入を選んだとき、企業は努力小低コストにする。このとき、政府の利得は2
よって政府は自由参入を選び、企業はそれを受けて低コストへの努力をし、社会の厚生は増大する。
臨機応変な政府よりもルールに基づいた政策運営を行うの政府の方が社会的に望ましい