2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「黄金の羽根の拾い方 知的人生設計入門」 橘玲 3

不動産 持ち家の価値 = 土地の卸し値+業者のマージン+再建築価格*(30-築年数) / 30裁判所の競売物件閲覧コーナーに行けば不動産の裸の価格が分かる。 家を買うのは、株式に投資するのと同じである。 家を買うより、その資金を投資して家賃を払う方が得な場合…

「黄金の羽根の拾い方 知的人生設計入門」 橘玲 2

資産運用理論 「もっとも効率的なポートフォリオとは市場全体に投資することである」マーコヴィッツ 要するにインデックスファンドを買えばいい。他の複雑な手法よりも手数料分だけ勝っていることが分かってる。「インデックスと国債を組み合わせばリスクを…

「黄金の羽根の拾い方 知的人生設計入門」 橘玲 1

資産形成の方程式 資産形成=(収入-支出) + (資産 * 運用利回り) 収入を増やす 支出を減らす 運用利回りを上げる 手段はこの三つしかない 純利益の確保が重要である 純利益が資産となる。まず安定した純利益が重要。 複利の資産運用では利回りの違いが大きい …

「金融工学の悪魔」吉本佳生 5

ヘッジファンドの収益率 ヘッジファンドの収益率とリスクの大きさでグラフに取ると、直線が引ける。ヘッジファンドは特別な儲け方をしているわけではない。 ハイリターンヘッジファンドの説明 マーチンゲール戦略をモデルにすれば、ヘッジファンドの通常状態…

「金融工学の悪魔」吉本佳生 4

一般の人にとって外貨預金が不利な理由 金利より円相場の影響の方が大きいのでギャンブル性が高い 普通の人は円安のときにしか利益が得られない 円高予想になると預金をすぐ引き上げなくてはならない。 円を外貨に変えるとき、外貨から円に戻すときに手数料…

「金融工学の悪魔」吉本佳生 2

原資産取引 その場でモノやサービスを受け取りおかねを払うような取引: デリバティブ その価値がひとつ以上の原資産価格に依存している金融取引契約であり、フォワード、フューチャー、スワップ、オプション等、多くの取引契約: フォワードやフューチャーは…

「金融工学の悪魔」吉本佳生 1

「資産運用などで儲けることはできない」事を示すのが経済学の役割 資産 それを保有している都将来にわたって何らかの利益が得られるという性質をもつもの: 預金なら金利が貰える、株式なら配当が貰える、宝石や美術品は眺める事で得られる満足が、土地なら…

「波乱の時代 特別版」アラン・グリーンスパン

金融危機の原因はもちろんサブプライムだが、サブプライムが破綻しなくても、どっちみち破綻していた。理由は、みんなが凄いリスクを安いリスクプレミアムで気軽にとっていたから。発展途上国が行政手段に回帰しようとしているのは心配。アメリカは財政負担…

「まっとうな経済学」 ティム・ハーフォード 9

貿易 (比較優位の話、省略)貿易障壁は、取引する両国の国民の効用を悪化させる。貿易の影響で、国内の雇用がすべて奪われることは絶対にない。輸入禁止は輸出禁止と同じである。輸入税と輸出税は同じ効果を表す(ラーナーの定理)貿易は国内経済のバランスは変…

「まっとうな経済学」 ティム・ハーフォード 8

経済的厚生は 人造資源 道路、工場、機械、電話システム: 人的資源 勤勉、教育: 技術資源 技術的ノウハウ、ハイテク危機: だと考えられている。確かに豊かな国にはこれがあり、貧しい国にはこれがない。しかしそれだけでは十分でない。「貧しい国は過去100年…

「まっとうな経済学」 ティム・ハーフォード 7

(ゲーム理論に関する説明。省略) ゲームの前提 ゲームをモデル化するには前提を単純化する必要がある。 間違った前提を用いた場合、間違った問題への完璧な解が導きだされる。プレイヤーが理解できない程複雑になると、プレイヤーがどう動くかはゲーム理論か…

「まっとうな経済学」 ティム・ハーフォード 6

ランダムウォーク 株主が合理的であれば株式市場の動きは不規則になる。「株価が明日上がるのが明らか」だとする。すると合理的な投資家は、株を買って儲けようとする。すると株価は上がっていく。明日の予想価格より少しでも安ければ購入しつづける。結果と…

「まっとうな経済学」 ティム・ハーフォード 5

アカロフのレモン問題 (省略) 情報に非対称性があるとき、市場は成立しなくなる。 中古車 家具付きアパート 観光スポットのレストラン 保険 調査によって情報の非対称性を産めることで市場は成立できるかもしれない。 ただし、保険は、そもそも双方の無知に…

「金融工学の悪魔」吉本佳生 3

取引の分類 店頭取引 特定の企業や個人が特定の金融機関と個別交渉で取引する: 取引所取引 多数の企業や個人が取引所を通して不特定多数の相手と取引する: 先物取引 取引日 価格や数量などの条件を決めて契約した日: 受渡日 契約したモノを実際に受け渡す日:…

「まっとうな経済学」 ティム・ハーフォード 3

価格は選択可能であり情報源となる。 自由市場では 自分にとって提示価格より価値のないものは買わない。 自分にとって提示価格より価値のあるものは売らない。 故に、取引が成立したなら双方の効用が高まる。効率性が改善する。 価格は真実も語る。それは「…

「まっとうな経済学」 ティム・ハーフォード 4

外部性課金 大気汚染(イギリスでは車が原因の大気汚染で毎年7000人前後が無くなっている、アメリカでは1万5000人が早世している) 渋滞による遅延のもたらす車の中で凄す無為な時間 騒音や交通事故 障壁作用(通りの向かいにある隣人の家にも歩いて行こうとし…

「安心社会から信頼社会へ」 山岸俊男 4

一般知能因子 「頭の良い人は、どんな知的活動でも優れている」という考え方を、一般知能因子と呼ぶ。ただ、いまの心理学では一般に「知能はいくつかの質的に違う知能に分かれている」と考えるのが一般的。 多重知能 知能の質的な違いについては昔から研究さ…

「安心社会から信頼社会へ」 山岸俊男 3

高等教育と一般的信頼 ロッターの研究では、対人信頼尺度と、大学の入試の成績には相関が無かった。筆者の調査では、教育年数が多い程一般的信頼が高いことがわかった。 また高校卒業時の年数と、大学卒業時の年数で、信頼が大きく上がっている事がわかった…

「安心社会から信頼社会へ」 山岸俊男 2

日米比較 統計数理研究所の調査 人は信頼できる 人は自分を利用しない 人は他人に役立とうとする 日本 26% 59% 13% 米国 47% 62% 47% 米国の方が信頼が高いことが示される。 それは社会的ジレンマの実験でもわかる。社会的ジレンマの実験で一般的に言えるこ…

「安心社会から信頼社会へ」 山岸俊男 1

社会資本としての信頼 90年以降信頼についての研究が盛んになった。 一般的信頼は民主的政体と効率的な自由主義経済の基礎となると考えられているが、西欧社会では、その一般的信頼が急速に低下している事に警鐘がならされている。(ロバート・パトナムの研究…

「まっとうな経済学」 ティム・ハーフォード 2

個別価格 カプチーノに450円はらってもいいと思ってる客A カプチーノに150円はらってもいいと思ってる客B がいるとする。 価格>450円 の場合,AもBも購入を行わない。店の売り上げは0である。 価格=450円の場合、Aは購入するが、Bは購入しない。売り上げは450…

「まっとうな経済学」 ティム・ハーフォード 1

コーヒー コーヒーの原価は非常に安い。それに比べるとコーヒーの値段は高く見える。 しかし、それでも商売は成立する。コーヒーショップの利用形態を考えると、もっと安いコーヒーを探してウロウロするような事は考えにくい(取引費用)。その時間を労働にま…

「経済学という教養」稲葉振一朗 3

日本経済 原理的スミス主義者(新シカゴ学派)の立場では、不完全競争が行なわれている場合、政府が介入・加担・お目こぼしがなければ存続できないはずであり、それは不正でかつ非効率的だと考える。そこで産業政策・メインバンクシステム・下請け製・日本的経…

「経済学という教養」稲葉振一朗 2

マクロ経済学 市場の調整メカニズムは常に機能しているわけではない。 完全雇用ではないとき、不況のときに機能しない。 不況の時は、総需要が不足し物価が下がる。各企業は相対価格を下げて需要を増やそうとするが、 他の企業もそうする(客を持っていかれる…

「経済学という教養」稲葉振一朗 1

不平等 中流意識 欧米社会の格差研究では生活レベルのみならず意識・文化レベルの分断を分析するものが多かった。しかし日本では、そのような分断はあまり起こらなかったようだ。世界の日本研究に影響を与えた「新中間大衆の時代」(村上)にはそんな分析がか…

「サイバー経済学」小島寛之 7

ケインズ理論のマクロ経済学 総貯蓄と総投資は等しい 「投資:=総生産GDP-消費」と定義する。所得のうち消費されないものが貯蓄である。総所得=消費+貯蓄生産されたものは、誰かに所得されている。総生産GDP=総所得このとき、貯蓄=総生産GDP-消費=投資 ケイン…

「サイバー経済学」小島寛之 5

個人が合理的でも社会は調和しない 少子化の場合 親にとって子供の数をおさえるは次のような制限から合理的な行動である。 女性は職歴に影響が出る事が多い 学歴社会のため教育費が大変かかる 子供が学校に行きはじめると居住地が変更しにくくなり、転勤もし…

「サイバー経済学」小島寛之 4

投機をマクロ視点で見ると 国の経済全体がゼロ成長ならば、そのなかで各人がどんな投機をしよう とも、その利益の国民合計はゼロになる。ゼロサムゲーム。クルーグマンによると、アメリカの貧富の差の拡大にはファイナンスが重要な役割を果した> 投資とは、…

「サイバー経済学」小島寛之 3

リスクの売買 金融工学の発達で不確実性の売買が盛んになった。 基本は「不確実性と確実性の交換」リスクを制御したい人が、他の人にプレミアムを払ってリスクを背負って貰う。(ヘッジ) 古典的な例、保険会社と先物取引 保険会社は大数の法則を使って、背負…

「サイバー経済学」小島寛之 2

IT時代のデメリット グローバリゼーションのデメリット 財政制作も金融政策も一国の経済の中で行わて意味がある。 世界のどこかで起きた障害が世界に影響を及ぼす 受注生産型のデメリット 需要と供給が1物1価で調整される従来のシステムは原理的に、参加者全…